2014年03月23日

『 電球をめぐる陰謀 』

3年前の東日本大震災の時には、街中が停電となり、夜に明かりがあることの大切さを改めて感じたのがつい昨日のことのようです。街を明るくするのに役立ってきたのが電球ですが、これを発明したのは約130年前の1881年、発明王のトーマス・エジソンです。これは皆さんご存じですよね。では、この電球の寿命はどれ位かご存じでしょうか。

電球なんてすぐに切れると思っている方も多いと思いますが、カリフォルニアのリバモア市の消防署には1901年からなんと100年にも亘って切れずに点いている電球があるといいますから驚きです。実際、電球が発明された直後からこれを長持ちさせる研究が盛んに行われ、1920年頃には連続点灯が2500時間に達し、その後10万時間という優れものさえあったようです。しかし、現在の点灯時間は1000時間位のようですので、何か変だなと思うのは私だけではないと思います。実は、ここには隠された話があって、消費者は電球が切れなければ新しい電球を買いませんので、1940年頃に世界の主な電気企業が結託して意図的に1000時間が経ったら切れるようにしたというのです。

このような事例は、電球だけでなく、電化製品の多くに似たような話があります。一寸壊れて電気屋さんに持って行っても、初期診断料に5000円、その後は内容によってと言われ、一寸機能が良くなった新製品への買い換えを進められることもしばしばです。また、パソコンでは年々新しくなるソフトに対応するため買い換えが必要となり、おまけにまだあまり使ってもいないプリンター等の周辺機器までをも買い換える必要が出てしまいます。病院にとって必需品の医療用機器も、10年も経つと部品の供給ができなくなりますという悲しいお知らせを受け、備え付けの機器が働かなくなっては大変ですので、泣く泣く新しいものに交換ということになります。

このように、新製品を投入し、意図的に既存の製品を時代遅れにして、市場の拡大を図ることを「意図的老朽化」というのだそうです。大量生産、大量消費の経済構造の中では、需要がなければ需要を作り出してでも製品を作らないと経済が行き詰まってしまう訳で、当然その中では、必要のないものも作られ、使われずに捨てられ、ごみの増大だけに寄与しているものも少なくありません。子供のころに壊れたラジオから部品を取り出し新しいラジオを作ったことを思い出しますと、何とももったいない、こんなに資源を浪費して良いのかと思ってしまいます。

かのガンジーは「地球は人間の必要とするものを満たすには十分だが、強欲さを満たすには小さすぎる」と、脱成長社会の必要性を唱えております。地球をゴミで埋め尽くさぬよう、意図的老朽化にだまされない、環境にやさしい経済成長を促すような賢い消費者を増やすことが必要と感じた次第です。

(NHK海外ドキュメンタリー「電球をめぐる陰謀」をみて)
posted by 佐藤哲朗院長 at 16:01| 日記